30代後半にもなると、健康診断の結果で数値に異常があったという方もちらほら増えてきます。
- 最近話題の血糖値ってなに?
- 血糖値が高いとどうなるの?
- ダイエットにも影響があるの?
と気になっていらっしゃる方も多いと思います。
この記事では血糖値についての基礎知識と、上げすぎないためのテクニックをお伝えします。
血糖値の理解を深め、健康的なダイエットに繋げていただけたら幸いです。

血糖値について
まず血糖値とは、体を流れる血液の中の「ブドウ糖」の多さです。
ブドウ糖という栄養素が脳や体に行きわたり、私たちの体を動かす燃料となっています。
体にとっては必要不可欠な栄養素です。
ブドウ糖は糖質の一部で、一番小さい栄養素です。
ブドウ糖は、自然界に存在するほぼすべての食材に含まれています。
健康診断では、血液検査で血糖値を測定します。
空腹時血糖値は大体60~110mg/dlが標準で、この中に数字を収めたいところ。
できれば100以下といわれています。
もう一つ、「HbA1c」という検査値があります。ヘモグロビンエーワンシーと読みます。4.6~6%が大体の基準値です。
これは過去1~2か月間の平均的な血糖値を知ることができる数値となります。
血糖値とは違い、直前の食事や運動の影響を受けない数値なので、ここ最近の生活習慣の目安になります。
基準値は健康診断結果に記載されているので、その中に値が入っていれば安心ですね。
血糖値が上がる原因
食事をすれば必ず血糖値が上がります。
そして、血糖値が上がりすぎてしまう原因は、
- 糖質の摂りすぎ
- 運動不足
- ストレス
などがあげられます。
血糖値が上がりすぎるとどうなる?
では、血糖値が上がりすぎてしまうと体にどんな影響があるかというと。
- 肥満症のリスク
- 糖尿病のリスク
- 心筋梗塞のリスク
- がんのリスク
- 認知症のリスク
- 脳へのリスク
- 血管へのダメージによる病気のリスク
血糖値が高いことでこんなにもいろいろな病気の原因になってしまいます。
ご存じの方も多いと思いますが、特に怖いのが糖尿病の合併症ですね。
血管を傷つけて血流が悪くなってしまうので、最終的に
- 目が見えない
- 手足を切断
- 人工透析
など。
イイことなど一つもありません。
血糖値が急激に上がるとどうなる?
糖質を含む食べ物が胃で消化されて小腸でブドウ糖に分解、吸収されて、血液に大量のブドウ糖が流れます。
ブドウ糖は体や脳を動かすために重要な栄養素ですが、多すぎると害があります。
なんと、血管を傷つけてしまうのです。
急に上がった血糖値を下げようと「インスリン」というホルモンが膵臓(すいぞう)から大量に分泌されて、血液に流れていきます。
インスリンによって細胞に余分な糖が溜め込まれて血液中の糖が減ります。
まずは肝臓に溜め込まれて、次に筋肉と脂肪に取り込まれます。
摂りすぎた糖は肝臓や脂肪で「中性脂肪」に変身します。
これが、私たちが太ってしまう原因です。
すべてを消費できればいいのですが、消費しきれずに脂肪となって太ります。

糖質を摂りすぎがちな現代
現代を忙しく生きる私たち。
現代の食事は糖質と脂質がメインになりがちです。
そして食物繊維が少ないです。
外食、ファストフードやコンビニ・スーパーのお弁当。
大体が白いご飯やパンに加工肉。飾り程度の野菜ですね。
どんな食事でも、ほとんどは血糖値が上がります。
意識していても糖質の入っている食べ物が多いためです。
例えば野菜や肉、調味料などにも意外と糖質が含まれていたりします。

ジュースは最悪
そして一番悪いのが清涼飲料水。
ジュースなどの甘い飲み物です。
- 乳酸菌飲料
- 甘いコーヒー
- 市販の野菜ジュース・スムージー
- 栄養ドリンク
- スポーツドリンク
- エナジードリンク
- 健康を売りにしたジュース
これらには大抵「果糖」なるものが入っています。異性化糖という食品です。
種類として、ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液、高果糖液糖、コーンシロップなど。
ジュースやドリンクの成分表示を見てみてください。
きっとパッケージの成分表示の最初の方に書かれていると思います。
果物や野菜やご飯は糖質が含まれますが、食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富に含まれているので、むしろ積極的に食べるべき。
果糖についてはただ甘いだけでほとんど栄養がない…
これを空腹時にいきなり飲むと、健康な体であっても血糖値が爆上がりです。
果糖は安価で、溶けやすく、砂糖より甘いので、加工食品に当たり前のように使用されています。
企業努力により、低コストでおいしいものが作られているため、安く買えます。
便利でおいしいためありがたいのですが、摂りすぎは危険です。
加工された甘い飲み物は特に危険です。
アイスクリームやお菓子も同様です。
血糖値スパイクについて
そして急激に上がった血糖値が急激に下がる。
これが「血糖値スパイク」
健康な方であっても糖質を摂りすぎれば起こります。

ちょうどグラフの上下の針がとげのように見えるのでスパイクです。
これが血管にも大きな負担となってしまいます。
血糖値を下げようと頑張ったインスリンの影響で、今度は低血糖になってしまい、「もっと糖をよこせ!」
と脳が欲してしまい、甘いものが止まらなくなってしまいます。
私もビュッフェや食べ放題で、たくさん食べた後、「甘いものは別腹じゃい!」と言ってケーキやアイスを食べる。
そのあと更に元を取ろうと欲をかいて、「あれぇ?まだ食べられるねぇ」と思って、しょっぱいものと甘いものを食べた記憶があります。
これが血糖値スパイクの症状です…
血糖値スパイク後に感じられる症状は、
- 食後に眠くなる
- だるくなる
- イライラする
- 疲れやすくなる
- すぐにまた甘いものやポテチなどのジャンクなものを食べたくなる
とイイことはありません。
そして太る。
血糖値?インスリンがあるから平気じゃん。
とはいかず、膵臓も徐々に疲れていきます。
そうするとインスリンが出づらくなってしまい、ついには尿から糖が出るようになってしまう。
これが糖尿病。
そして、糖尿病は血管の病気。
そのころには血管も傷つき、体が悲鳴を上げてしまいます。
フォアグラという珍味。ガチョウを太らせて肝臓にたくさんの脂肪を含ませた食べ物。
これが脂肪肝ですね。

血糖値を上げすぎないために
ではどうしたら血糖値を上げすぎずに、病気にならないようにできるか。
- 糖質を摂りすぎない
- 適度な運動をする
- ストレスを減らす
ことが重要になってきます。
食事について
まずは食事です。
理想は主食に精製前の茶色いものを食べること。
- 玄米
- 全粒粉のパン
- 全粒粉のパスタ
- 蕎麦
そして先に野菜やたんぱく質から食べる。
もしくは糖質・炭水化物を最後に食べる。
食前に水やお茶をたくさん飲む
日々の生活で、甘い飲み物をなるべく辞めて、水・お茶・ブラックコーヒーにする。
お茶も緑茶、紅茶、ハーブティー、ウーロン茶など、いろいろな種類が楽しめます。
コーヒーもカフェインレスが手に入りやすくなりました。
おやつに甘いお菓子やジュースを摂らない。
ナッツ、チーズ、小魚など、糖質低めのものを選ぶ。
生活の中で意識的に「甘いもの」を避けるだけでも、健康的にダイエットできます。
それと、
- バランスよく
- 色々なものを
- 腹八分目で
- よく噛んで
- 食べる
が重要なポイントとなります。
運動について
食後すぐに運動する。
私は食後の歯磨き時にスクワットをして、会社ではお昼の後に5~10分程度歩いています。
食後に軽い運動をすることで血糖値の急上昇を防いでくれます。
食事の片づけや皿洗いも運動です。
自宅では子供と遊んだりするのもいい運動です。
ストレスについて
どうしようもないストレスもあると思いますが、腸活をすることにより気分も安定します。
また、糖質を抑えることでイライラすることも減ります。
何か一つでもストレス解消方法があるといいですね。
あとは前向き思考。
- ご飯がおいしかった
- 糖質を少し減らせた
- 食後に軽い運動ができた
- 今日も無事に過ごせた
など。
自分が“できた”ことに注目する。
考え方ひとつでストレスも減ります。
今あることに幸せを感じる。
「足るを知る」ですね。
自分でできる対策を見つけて、ストレスとうまく付き合えたらいいですね。
血糖値を上げない食べ方
「ベジファースト、カーボラスト」という言葉をご存じの方は多いと思います。
- 食物繊維の多い野菜を先に食べて、最後に糖質の多いご飯を食べる
これにより、血糖値の上昇を緩やかにしてくれる効果があります。
これ実は野菜というよりは、「食物繊維」を先に食べることで、腸内での糖の吸収を穏やかにしてくれる効果があるようです。
たんぱく質を先に食べる「プロテインファースト」でも血糖値の急上昇を防げるようです。
そのため、食物繊維の多い野菜やたんぱく質の多い食材から先に食べることで、効果が出ます。
その他、食事前に水を飲むことでも血糖値の急上昇を防げます。
食事の30分前から500ml程度を飲む。
食べ過ぎにも効果がありますね。
あとは私も大好きなナッツを食事の前に少し食べる。
脂質の塊なので食べ過ぎは注意が必要ですが、食物繊維とたんぱく質が豊富で、満足感もあります。
私個人としては、飲み会に参加する際は、無塩のミックスナッツを食べてから参加します。
そうすることで飲みすぎ、食べ過ぎをある程度防げるからです。
サラダチキンやチーズなどもおすすめです。
ただし、ごみを考えたとき、乾きもののナッツだと袋にチャックもついていたりして、カバンに入れておけるのでお勧めですが、
サラダチキンは水分とにおいがあるので、ごみ箱に捨てられればいいのですが、ごみの持ち歩きと処分に少し工夫が必要です。
少し意識を変えるだけでいい
でもやっぱり、食事を楽しみたいですね。
ただし、現代はおいしいものがたくさんあります。
その中には食べ過ぎると危険な食べ物もたくさんあります。
スイーツや甘いドリンクはご褒美としてたまにいただく。
普段は糖質を摂りすぎないように意識することが大事だと思います。

まとめ
- 血糖値とは血液の中のブドウ糖の多さ
- 糖質を摂りすぎない
- 適度な運動をする
- ストレスを減らす
これで、健康的に若々しくダイエットすることができます。
血糖値が高くなってしまうと、さまざまな病気のリスクが上がり、太ってしまう原因にもなります。
また、糖質をなるべく抑えることで健康的なダイエットにもつながります。
まずは、日々の生活から甘いものをなるべく摂らないように、気を付けてみませんか?