筋トレだけではなく、ダイエットにもたんぱく質をたくさん摂ったほうがいい?
たんぱく質が不足するとどうなる?
リバウンドをしないためには、たんぱく質の摂取が重要なカギとなります。
たんぱく質を摂ることで、ダイエットによる代謝ダウンを防いで、リバウンドしにくいカラダが手に入ります。
なによりたんぱく質は、カラダを作るうえで必要です。
筋トレマッチョだけに必要な栄養素ではなく、ダイエット中にも必要不可欠な栄養素。
わたしもたんぱく質を意識した食事を摂るようになってから、明らかに食事の満足感があがり、食べすぎを抑えられるようにもなりました。
この記事では、たんぱく質についての基本的な知識や、ダイエットに最適な摂り方をご紹介します。
ぜひこの記事を読んで、あなたのダイエットライフにお役立てください。
たんぱく質は、カラダを作る栄養素

三大栄養素のうちのひとつ「たんぱく質」
生きていくうえで欠かすことのできない栄養素です。
わたしたちのカラダは、
- 筋肉
- 血管
- 内臓
- 髪
- 皮膚
- 爪
など、水分を除けば、体の半分がたんぱく質でできています。
また、体を動かすエネルギー源としてもつかわれたり、ホルモンや酵素の材料となります。
糖質と同じカロリーです。
食事で摂るたんぱく質は、体内で一度アミノ酸へと分解されます。
その後、カラダの各部位で機能するたんぱく質に、ふたたび合成されます。
再合成されるにあたり、「20種類のアミノ酸」により、「10万種類のたんぱく質」が作り出されて、カラダの各機能をサポートしています。
たんぱく質は太りにくい
たんぱく質は余分に摂取しても、糖質や脂質のように脂肪に変換されにくいということがわかっています。
糖質や脂質は体内で吸収されて、エネルギーとして使い切らない場合は、いざというときに使えるように脂肪として貯めこまれます。
たんぱく質はエネルギーとして使い切れなかった分は、腎臓でろ過されて、ほとんど尿として排出されるのです。
なんと、たんぱく質は脂肪になりにくいという真実。
ですが、単純にたんぱく質の多い食べ物は脂質が多い傾向があり、たんぱく質の多い食材を食べ過ぎれば太ってしまうため、注意が必要です。
そして、たんぱく質は食欲を抑えるホルモンを分泌するサポートもするため、満腹感を得やすいのです。
食べ過ぎを防いでくれるため、ダイエットには積極的に摂りたい栄養素となります。
現代の加工食品は、糖質と脂質が多くなりがち。
たんぱく質は、意識して積極的に摂りたい栄養素で、ダイエットにはもちろん健康にとっても非常に重要な栄養素となります。
たんぱく質がリバウンドを防いでくれる!?
食事制限でダイエットした結果、体重は減ります。
極端な食事制限をするとたんぱく質の摂取量も減り、筋肉が減って代謝が落ちてしまいます。
そうなってしまうとリバウンド一直線…
減った筋肉は戻らずに、脂肪だけが増えていき、ダイエット前よりさらに太ってしまう可能性が出てしまいます。
リバウンドしないためには、しっかりとバランスの取れた食事を摂って、健康的に痩せる必要があるのです。
筋肉は身体を動かしたり、姿勢を保つ役割がありますが、重要なのは「代謝を上げてくれる」こと。
筋肉が増えれば、基礎代謝が上がり、太りにくく痩せやすいカラダになります。
基礎代謝とは、寝ていたり息をしているだけでもエネルギーが消費されること。
1日の消費エネルギーの、60~70%が基礎代謝で消費されます。
その基礎代謝の20%を、筋肉が消費しているのです。
極端な食事制限は、筋肉を減らして太りやすくしてしまいます。
なぜ極端な食事制限で、筋肉が減ってしまうのか。
それは、エネルギー不足で空腹になると、カラダは筋肉を分解してアミノ酸に変換して、エネルギーとして使うからです。
このときにたんぱく質を摂取しないと、新しく筋肉が作られずに筋肉が分解され続けてしまいます。
運動をしても筋肉を分解してエネルギーにしてしまい、筋肉を作るたんぱく質が足りないので、筋肉は減る一方です。
たんぱく質が足りないと満足感も得られず、体が余計に栄養素を欲してしまい、食べ過ぎてリバウンドしやすくなります。
極端な食事制限はせずに、たんぱく質を毎食摂ることを心がけましょう。
たんぱく質をしっかりと摂って、筋肉を減らさないダイエットが、リバウンドを防いでくれます。
動物性たんぱく質と植物性たんぱく質

食品から摂るたんぱく質は主に2種類あります。
- 肉や魚、卵や乳製品から摂れる「動物性たんぱく質」
- 豆や穀類から摂れる「植物性たんぱく質」
動物性たんぱく質は、カラダに必要なアミノ酸が、バランスよく豊富に含まれています。
とくに体内で作ることができない、「必須アミノ酸」が多く、筋肉やカラダを作るたんぱく質が、効率よく摂取できます。
そのほか、ビタミンB群も豊富です。
- マグロ・カツオなどの魚
- 鶏むね肉
- 豚ロース
- 牛もも
などは脂が少なく、たんぱく質が豊富に摂れるのでおすすめです。
植物性たんぱく質は、動物性たんぱく質と比べて脂質が少ないことが特徴です。
そのほか、食物繊維も同時に摂ることができます。
脂肪燃焼の効果も高く、脂質が少ないのでダイエットに効果的です。
- 高野豆腐
- 大豆製品
- そば
などがたんぱく質豊富です。
脂質の少ないたんぱく質を意識して選ぶと、ダイエット効果がより高くなります。
アミノ酸を考えると、動物性と植物性のたんぱく質を1:1のバランスで摂ることが理想となります。
アミノ酸は別記事
食事制限はたんぱく質が摂りにくく、リバウンドの恐れがある
多くのダイエットは、「食事制限」が基本となります。
確かに、今まで食べすぎていた食事を制限することが必要ですが、極端な食事制限はリバウンドのリスクが上がります。
わたしも過去、栄養を考えない極端な食事制限ダイエットで、痩せてはリバウンドの繰り返しでした。
極端な食事制限ダイエットは、食事の量を減らし続けないと効果が出にくくなります。
また、筋肉も落ちて代謝が下がってしまうため、痩せにくく太りやすくなってしまいます。
体重は同じでも、ダイエット前より太っていることになってしまうのです。
リバウンドせずに健康的に痩せるには、
いかに筋肉を落とさずに体脂肪を減らすかが、重要なポイント
- 何を食べないか
ではなく
- 何を食べるか
が重要であり、PFCバランスの取れた食事が理想となります。
PFCバランスを意識しないと、糖質と脂質が多く、たんぱく質が少ない食事になりがちです。
例えば
- 朝は野菜のスムージー
- 昼はコンビニのサラダとおにぎり
- 夜は野菜たっぷりの鍋や炒め物
ぱっと見ヘルシーで健康的に痩せられる。と思われがちですが、PFCバランスが取れていないため、たんぱく質が不足しています。
たとえ痩せたとしても、肌ツヤが悪く不健康な見た目に…
筋肉も減るので体重は減りにくくなっていき、リバウンドしやすくなります。
たんぱく質は、脂肪を燃やしてくれる
食事を摂り、体内で栄養素が消化・吸収される際に、熱エネルギーとなってカロリー消費がされます。
これを食事誘発性熱産生=DIT(Diet Induced Thermogenesis)といいます。
DITにより消費されるエネルギーは、1食の摂取エネルギーに対して
- 糖質が6%
- 脂質が4%
- なんと、たんぱく質が30%
食事でたんぱく質を摂ると、摂ったカロリーの30%が消費される…
すごいぞ、たんぱく質!
もちろんカロリーは消費されても、栄養はしっかりカラダに取り込まれます。
たんぱく質を摂れば摂るほど、消化・吸収するための消費エネルギーが上がり、脂肪を燃焼しやすくなるということです。
また、筋肉が多ければ多いほどDITも高く、消費エネルギーが増えます。
筋肉を減らさずにダイエットすることが、いかに重要かがわかりますね。
積極的にたんぱく質を摂るべきだということが、お分かりいただけると思います。
糖質制限ダイエットにも、たんぱく質が重要

ですが、わたしたちのカラダは糖質がおもなエネルギー源。
糖質制限によりエネルギー不足となり、筋肉を分解してエネルギー源を作ってしまいます。
筋肉が減ると代謝も落ちるので、リバウンドしやすくなってしまう恐れがあります。
筋肉を維持しながら糖質制限ダイエットを行うには、たんぱく質を十分に摂り、適度に糖質も取り入れてエネルギー源を確保することがキーポイント。
筋肉が分解されにくくなるので、質のいい糖質制限ダイエットが実現します。
たんぱく質が豊富な食材は、糖質をほとんど含みません。
肉や魚などのたんぱく源は血糖値を上げにくいので、食事の食べ始めやおやつにも適しています。
極端な糖質制限はNGで、たんぱく質や脂質をしっかり摂りつつ、適度な糖質摂取がダイエット成功のポイントとなります。
たんぱく質は腹持ちがいいのでダイエットに効果的
たんぱく質は消化に時間がかかるため、満足感が高く、腹持ちがいいのです。
また、糖質もほとんどないため、血糖値も上げにくいのが特徴です。
- ナッツ
- 魚の缶詰
- するめいか
- 小魚
- サラダチキン
- チーズ
- ゆで卵
- ヨーグルト
などは、小腹が空いたときや空腹で我慢ができないときに、ぴったりなおやつとなります。
また、食べる順番も、たんぱく質から食べ始めてご飯を最後に食べると、血糖値の急上昇を防いでダイエット効果が発揮されます。
たんぱく質はダイエットのみならず、美容にも効果的
ダイエットや筋肉に必要なたんぱく質ですが、見た目にも重要な栄養素です。
- ツヤのある肌
- キレイな髪の毛
- キレイな爪
いくら高い化粧水や乳液を使っても、カラダの内側からキレイにしなければ老化してしまい、肌もカサカサ、髪もパサパサ、爪もよわよわしくなります。
美容には
- ビタミンC
- ビタミンB
などが注目されがちですが、肌を作る材料は「たんぱく質」だけです。
柱がないと家が建たないのと同じく、たんぱく質が足らなければキレイな肌になれません。
たんぱく質は、分解されてアミノ酸になり、腸で吸収されます。
その後、血液にのって肝臓に運ばれて各細胞に届き、肌や髪や爪の材料となるのです。
たんぱく質は、まず内臓や血管を作るために優先して使われ、そのあとに筋肉や骨や肌などを作ります。
たんぱく質が不足すると、内臓や血管で使い切ってしまうので肌まで届きません。
たんぱく質を意識して多めに摂ることで、美容にも効果が表れます。
ちなみに、「コラーゲン」という肌によいとされる栄養素も、たんぱく質でできています。
コラーゲン豊富な食材といえば
- 鶏手羽先
- 鶏軟骨
- 豚足
- フカヒレ
- うなぎ
- ゼラチン
などが挙がりますが、そのままとってもあまり効果はありません。
色々な食材からたんぱく質を積極的に摂ることが、一番の美容対策となります。
たんぱく質不足で貧血になる
- 顔色が悪い
- めまいや、たちくらみがする
- だるい
貧血の症状についても、たんぱく質が関係します。
貧血は血液中の赤血球が少なくなっている状態。
貧血は体中の組織で酸素不足が起こり、
- 疲れやすい
- 食欲がなくなる
- イライラする
などの症状も出ます。
赤血球の主要な成分はヘモグロビンで、血中の酸素を全身に運んでくれる役割があります。
ヘモグロビンは
- ヘム(鉄)
- グロビン(たんぱく質)
が合体したもので、たんぱく質そのものです。
たんぱく質が不足すると赤血球が作れないため、貧血になることがあります。
そのほか
- 鉄
- ビタミンB12
- 葉酸
の栄養素が不足しても貧血になります。
貧血にならないためにも、たんぱく質を積極的に摂ってバランスの良い食事を摂ることが重要です。
たんぱく質の摂りすぎに注意
ダイエットや健康、美容にも大活躍なたんぱく質。
ですが、何事もバランスが大事。
摂りすぎるとカラダに負担がかかり内臓が疲れ切ってしまい、かえって健康に悪影響が出てしまいます。
とくに動物性たんぱく質は脂質も多くなるため、肥満の原因に。
排出されるためには肝臓や腎臓が働いて尿に変換する必要があるため、内臓に負担がかかってしまうのです。
ダイエットにもカラダにも重要なたんぱく質ですが、摂りすぎは要注意!
1日の摂取目標量である「体重×1g」をオーバーしすぎないように注意しましょう。
※体重60kgなら、60gのたんぱく質を1日で摂る。
たんぱく質を摂りすぎるデメリット
- 腎臓に負担がかかり、腎臓の機能が低下する。
- 腸内に消化・吸収しきれなかったたんぱく質が溜まり、便秘や下痢、ガスが発生して腸内環境を悪くしてしまう。
- 肝臓や腎臓への負担が増えて、だるさや疲れやすさが出てしまう。
- 食べ過ぎれば太ってしまう。
- 尿路結石の原因となる。
さまざまなデメリットがあります。
食べすぎに注意して、PFCバランスをしっかりと取りましょう。

まとめ
- たんぱく質はカラダを作る材料となり、不足すると筋肉が減って代謝が下がり、リバウンドしてしまう。
- たんぱく質を一度に多く摂っても尿で出てしまうので、1日を通してバランスよく摂取する。
- たんぱく質を積極的に摂れば、筋肉が減らずにリバウンドしにくくなる。
- 動物性と植物性のたんぱく質をバランスよく摂ることで、健康的に痩せられる。
- たんぱく質は、脂肪を燃焼してくれて腹持ちもいいので、ダイエットに最適。
- 取りすぎるとカラダに悪影響があるので注意が必要。
たんぱく質はカラダの構成に必要不可欠で、ダイエットや美容にも効果抜群です。
ただし、摂りすぎはカラダに負担がかかるのでご注意を。
色々な食材からたんぱく質を摂るように心がけて、リバウンドせずに、健康的にダイエットしましょう。
次の記事では、たんぱく質の摂り方について、ご紹介します。
よろしければ併せてご覧ください。